金のくびかざり
本文約3,300字 ・ 読了時間 約7分
あらすじ(AIが作成しました)
クリスマスを翌日に控えた夜、よし子さんの家でサンタクロースを待ちわびるイヌ、ネコ、オウムは、主人が心待ちにする金のくびかざりを持ってくるのを忘れたサンタに気づく。遠く離れたサンタの家からそれを取り戻すため、籠から飛び出したオウムは、夜明けまでに往復する任務を果たす。お互いに協力し合い、贈り物や新しい歌を通して、それぞれの願いが叶えられるクリスマスの朝の喜びを描く物語である。
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一
よし子さんのお家も、あすは、クリスマスです。
毛なみの、つやつやした、まっ黒いネコは、夜どおし、煙突のてっぺんにすわって、サンタクローズのおじいさんが、このお家をまちがいなく見つけてくれればいいがと、黄色い目をひからせて、見つめていました。よし子さんは今夜は、きっと、おじいさんが、あたしのほしくてほしくてたまらない、小さな金のくびかざりを持って来てくれるにちがいないと言って、おねんねをしました。
イヌは、家の中の煙突の下を、ふさふさしたしっぽで、きれいにお掃除をしました。せっかくサンタおじいさんが、金のくびかざりをもって煙突から下りて来ても、そこがあまりきれいでなくては、いやな気持になって帰ってしまうかもしれないからです。
「オウムさん、あなたはこのクリスマスに、よし子さんには何をして上げるの。」
と、イヌは、籠の中のオウムに声をかけました。
「私は、お目ざめのうたをうたって上げるわ。」と、オウムは言いました。
「それは毎朝のことで、別にめずらしくもないじゃないの。」
「でも、いつものうたとはちがうのよ。あたしが、さっき、つくったばかりの、それはいいうたなんですの。」と、オウムは言いました。
「ふふん、うたなんか、うたったって、クリスマスの役には立たないや。ごらんよ、ぼくたちのやってることを。ネコがこの上にいて目を光らせていなかったらこの家は空から見えないし、僕がここをきれいにしておかなければ、おじいさんははいって来やしないよ。僕たちのすることは、こんなものだ。」
イヌは、しっぽを振って、大いばりにいばりました。
「あたしだって、何かしたいのだけれど、でも、籠の中にいるんですもの。あたしにはうたをうたうことしか、出来ないわ……。今に、いい節がつくんだけれど。」
オウムは、さびしそうに、小さな声でこう言いました。イヌは、それには、ヘんじもしないで、
「では、僕は、おじいさんが来るまで、一寝入りするんだ。」
こう言って、ごろりと、横になってしまいました。
二
お部屋の中はしいんとして、夜が、だんだんふけていきました。