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第一章 平等主義について――ウォレイス――コンドルセエ(訳註)

〔訳註〕本章は第一版から現われているものであり、その第八及び第九章に当る。若干の訂正はその都度訳註で指摘することとする。

人類の過去及び現在の状態を、以上二篇において見たような見解から観察した人にとっては、人間及び社会の可完全化性を論ずるすべての人達が、人口原理に関する議論に留意しながら、これを極めて軽視し、そしてすべてこれから生ずる困難をもってほとんど測り難い遠い将来の事であると考えているのは、驚くべきことたらざるを得ない。この議論そのものがその全平等主義を破壊してしまうほどの重大性を有すると考えたウォレイス氏でさえ、全地球が花園のように耕やされ、これ以上の生産物の増加が全く不可能になるまでは、何の困難もこの原因からは生じないと思ったようである。もしこれが真に事実であり、そして美しい平等主義が他の点では実行可能であるとすれば、かかる計画を追及せんとする吾々の熱望がかかる遠い将来の困難を考えて冷却せしめらるべきであるとは、考え得ない。かかる遠い将来の出来事は神に委ねて差支えなかろう。しかし実際のところは、もし本書の見解が正しいとすれば、この困難はそんなに遠い将来のことでは決してなく、実は目前切迫のものである。もし人類が平等であるとすれば、現在の瞬間から全地球が花園のようになる時まで、耕作の発達上あらゆる時期において、食物の欠乏による窮迫が不断に全人類を圧迫するであろう。土地の生産物は毎年増加していくであろうが、しかし人口はこれよりも遥かに急速に増加する力を有ち、そしてこの優越せる力は、必然的に、道徳的抑制、窮乏、及び罪悪の、週期的のまたは不断の作用によって、妨げられざるを得ないのである。

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