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TORENDIA

巡回書庫と町村図書館と

本文約1,200字 ・ 読了時間 約3分

あらすじ(AIが作成しました)

通俗図書館が戦後教育において重要であることを論じ、町村における図書館設立を促す手段としての巡回書庫の意義を綴る。米国での巡回書庫が読書趣味を喚起し、図書館設立を促進した成功例を引き合いに出し、山口図書館の事例を通じて、町村が自ら巡回書庫を活用し、図書館経営へと発展させる必要性を説く。さらに、巡回書庫を管理の確実な図書館へ提供する新たな方針についても言及する。

佐野友三郎

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🎧 巡回書庫と町村図書館と / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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余等は戦後教育上の経営として、通俗図書館がきわめて重要の地位を占むべしといえり。しかして、今や図書館経営の機運、まさに熟しこれが設立はいたるところに計画せられつつあり。余等、今日において早く自ら進みてこれが経営に着手せざれば、他日、社会の大勢に余儀なくせられて、これが設備を強いられんこと必せり。

本邦に於ける巡回書庫は、余等、さきにこれを秋田県に試み、今日、これを本県に施設せるのみなれば、これが成績としては、徴すべきもの多からざれども、これを米国に見るに、巡回書庫は、町村図書館の先駆として、随処に歓迎せられつつあるなり。千八百九十三年、ニユーヨーク州において、始めて巡回書庫を施設するや、幾もなくして「読書趣味は日増に喚起せられ遂に閲覧室の設立を促せり」との報告に接し、ついで「巡回書庫はいたる処に善良なる読書趣味を振興し既に数箇村に重要なる地方図書館の設立を促せり」といい、「巡回書庫は町村をして民衆に図書を供給するの必要を始めて誠実に自覚せしめたり」というがごとき報告に接せり。

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