TRENDIA CLASSIC
真珠の首飾り
――クリスマスの物語――
1 / 25
さる教養ある家庭で、友人たちがお茶のテーブルをかこみながら、文学談をやっていた。やがて仕組みとか筋とかいった話になる。なぜわが国では、そうした方面がだんだん貧弱でつまらなくなって行くのだろうと、口々に慨歎する。わたしはふっと思い出して、亡くなったピーセムスキイの一風変った意見を披露した。彼によると、そうした文学上の不振は、まず第一に鉄道がふえて来たことと関係がある、けだし鉄道は商業にとってこそ有益だが、文芸にはむしろ害をなす、というのである。