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TORENDIA

源氏物語

本文約40,500字 ・ 読了時間 約82分

あらすじ(AIが作成しました)

常陸守の元で暮らす秘蔵の姫君を、薫が慕い山荘へ隠し住まわせる。常陸夫人は姫君の将来を案じ、身分差のある婚姻に苦心しつつ良縁を願う。薫は亡き八の宮や姉君の面影を重ねて姫君に惹かれ、世間の目を気にかけながらも、深い愛着を感じて共に過ごす時間を大切にする。しかし教養の乏しい姫君に対し、自ら音楽を教え導こうと試みるなど、両者の間には教育や出自を巡る複雑な心情と、将来への葛藤が交錯する。

紫式部

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ありし世の霧来て袖を濡らしけりわり なけれども宇治近づけば  (晶子)

源右大将は常陸守の養女に興味は覚えながらも、しいて筑波の葉山繁山を分け入るのは軽々しいことと人の批議するのが思われ、自身でも恥ずかしい気のされる家であるために、はばかって手紙すら送りえずにいた。ただ弁の尼の所からは母の常陸夫人へ、姫君を妻に得たいと薫が熱心に望んでいることをたびたびほのめかして来るのであったが、真実の愛が姫に生じていることとも想像されず、薫のすぐれた人物であることは聞き知っていて、この縁談の受けられるほどの身の上であったならと悲観を母はするばかりであった。

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