本文へ移動
TORENDIA

夕暮の別荘地に歩み入る兵士達

本文約290字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

演習に疲れきった兵士の一隊が、夏の夕暮れの別荘地を重い足取りで通り過ぎながら、それでも声高く歌う姿を描く百田宗治の詩。

百田宗治

速度
🎧 夕暮の別荘地に歩み入る兵士達 / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

💰 この本を応援する(投げ銭)

1 / 1

喇叭の音、 疲弊した魂からしぼりだす最後の勇気のような いま夕暮れの空に反響を呼んで 響きわたる喇叭!

おお汗みずくの兵士、 夏の夕暮の 湿やかな大気に充ちた郊外の別荘地にいま歩み入ってくる一隊、 重い背嚢、 きらめく銃剣――埃まみれの靴、 一日の演習に疲れて へとへとになって帰ってくる是等の人々、 空腹――眩暈、 いま靴の音も不揃いに ふりあげる喊声……

水撒かれた小径、 うちつづく生籬、 ああその中を 彼等の一隊は過ぎてゆく、 いま遠くなる喇叭、 靴の音、 労苦と疲弊の一日の終り、 ああ落日の空の下の 一きわ高い彼等の歌! (一九一八年十月大鐙閣刊『ぬかるみの街道』に発表 一九二〇年十月新潮社刊『百田宗治詩集』を底本)

完

百田宗治の他の作品

同じジャンルの朗読つきの本