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TORENDIA

写真(北満の土産)その二

本文約350字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

ハルピンの白系露人の女が気取った貴族の表情を作る写真を見つめ、帝政の夢を追う彼女たちの空しさと、社会主義建設に誇りを持つロシア人との対比を詠む今野大力の詩。

今野大力

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🎧 写真(北満の土産)その二 / 朗読音声: VOICEVOX:波音リツ

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貴族の表情をこさえるために ハルピンの白系露人の女は ジーッと物を見すえてうっかり動揺の見にくさを見せまえとし、古い宝石の腕輪や首かざりやピンに品物以上を物語らせようとし、 窮屈なほど口元をすぼめて上品さを見せんとしている。

いくら金髪で、純粋のロシア人であっても このロシア人はちっとも値打のないロシア人 今の世界中でロシア人の値打は 社会主義サヴェート共和国を建設して 絶大な成功と自信とを握っているところにあるんだが いまだに帝制の昔にかえる日を夢見ている この女達の貴族的な行儀や作法や表情や そんなことを何か得がたい値打のように あこがれている、ブルジョア根性の奴等は どこかにいないか その写真の女は ハルピンのカフェーに うようよと、ねたましそうに憎らしそうに 母国のロシアを見返している値打のないその女達だ。

完

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