本文へ移動
TORENDIA

ほうき一本

本文約2,200字 ・ 読了時間 約5分

あらすじ(AIが作成しました)

毎日新聞社から経済安定本部長官和田博雄が発表した勤労者向け経済白書への意見を求められた筆者は、政府の経済政策と実態の乖離を批判する。本書は、生活必需品すら満足に買えない勤労者の窮状を無視し、数字の上で家計改善を説く政府の不誠実さを論じる。ほうき一本買うことも困難な物価高の中で、国民の生存を脅かす現実に目をつぶる為政者に対し、生活者の視点からその理論と姿勢を鋭く糾弾し、真の復興の在り方を問い直す内容を収める。

宮本百合子

速度
🎧 ほうき一本 / 朗読音声: VOICEVOX:春日部つむぎ

💰 この本を応援する(投げ銭)

1 / 4

十二月二十六日の午後、毎日新聞社から電話がかかって来た。そして、経済安定本部長官和田博雄が、二十三年度の勤労者のための経済白書を出したから、それについて意見をききたいということだった。わたしは経済について専門の知識はない。だけれども、勤労者のための経済白書ということは奇妙だと思えた。七月に経済白書というものを発表して日本の生産経済の破産状態を告白した政府は、千八百円ベースをきめて、十一月には国民家計が三百円ほど黒字になるといった。ところが十一月には、あがった丸公につれてヤミまであがって、ヤミ買を拒絶した山口判事の死がつたえられた。勤労者のための、経済白書という言葉は、きょうのわたしたち人民の神経へは、つよく響いた。勤労者に白書を出して、青書や黒書はどういうひとたちに向って出しているのか、とききたい気もした。

宮本百合子の他の作品

🎧
結論をいそがないで
宮本百合子 ・ 約3分
🎧
小倉西高校新聞への回答
宮本百合子 ・ 約1分
🎧
「修身は復興すべきでしょうか」に答えて
宮本百合子 ・ 約1分
🎧
序(『伸子』)
宮本百合子 ・ 約1分
🎧
序(『乳房』)
宮本百合子 ・ 約1分
🎧
序(『昼夜随筆』)
宮本百合子 ・ 約1分
🎧
あとがき(『明日への精神』)
宮本百合子 ・ 約1分
🎧
あとがき(『朝の風』)
宮本百合子 ・ 約2分
🎧
序(『文学の進路』)
宮本百合子 ・ 約1分
🎧
まえがき(『真実に生きた女性たち』)
宮本百合子 ・ 約5分
🎧
あとがき(『宮本百合子選集』第一巻)
宮本百合子 ・ 約6分
🎧
序(『歌声よ、おこれ』)
宮本百合子 ・ 約3分

同じジャンルの朗読つきの本