明瞭で誠実な情熱
本文約1,800字 ・ 読了時間 約4分
あらすじ(AIが作成しました)
終戦後二年を迎えた秋に日本で初めて開催される全国的な文化会議に向け、民主主義社会における文化のあり方や発展の可能性を論じる。日常生活に渦巻くインフレーションや封建的な矛盾に直面する中で、勤労人民が自らの運命の主人公となるための努力を綴る。文化とは一部の特権層の余暇ではなく、全勤労者や婦人の希望を表現するものであると定義し、会議の場において現実的な問題を誠実な情熱を持って討論し実行に移すことの重要性を説く。
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来る二十一日から四日間にわたって日本ではじめての全国的な文化会議がもたれることになった。ポツダム宣言を受諾してから二周年、連合国憲章が出来てからも第二回の記念日を迎えた秋、私たちの日本でこういう文化的な会議がもたれることは意味深いことだと思う。
この二年間に私たちの日常生活はあらゆる面で実に複雑な矛盾におかれてきている。インフレーションがとめどもない経済事情の上に政治の問題も文化の問題も決して四つの民主主義という字の中ではおさまりきれもせず、解決もされきれない矛盾の中におかれている。憲法そのものの大きい矛盾がそれを明らかに示しているように。主権在民の憲法に天皇という特種な一項目があって、新聞では大臣も天皇も公僕であるといいながら身分上、経済上そして政治上の特権は十分たもたれているという事実は、日本の民主的生活の道がどんなに過渡的なものであり、まだどっさりと封建の尾をひいたものであるかを物語っている。
この中で私たち日本人は人民としての自分たちの運命の主人公になろうとしている。世界の歴史が一つのページの上にブルジョア民主革命と、勤労人民の民主主義社会の建設の見通しとを重ね合せて、日本の上にそれを課題としている。私たちのもっている問題は実にどっさりである、数も種類も。