「幻滅」より。又それからの連想
○二人の友は 未来に輝く二人の運命を全くごっちゃにして考えていた。
よしや輝やかないにしろ、そういうことはある。
十三年 執筆の出来なかったとき 自分ものを売った。そしてIに五百円もって行った。コーヒーやをやると云って研究したり金の苦面したりしていたから。いろんな話していたときK、
「あなたがやるんじゃない、僕らがやるんだよ」
自分がやる と、思っていたわけではないが、自分は何となしそうけじめのつけられたことをおどろいた そんな感情
○二人の青年はいずれも社会の下積になっていればいるほど、ますます高い目で社会を判断するのであった。世に認められぬ人間は、自分の地位の卑しいことの憂さはらしに自分の見解の高さをほこるものである。
×しかし自分が、高さによじのぼる機会に手をかけるや、この高き見解はぐらつきはじめる。成功の誘惑はよりつよい。そして、方法をえらばず、才のかぎりをつくして、手にさわったよじのぼりを完成しようとする。そして方法について完成された成功そのものについて、「高き目」の判断を閉じてしまう。
がの公の場合
「妻死なず」へのプロテスト――農村と都会の分裂の悲劇[#この行はゴシック体]
田舎の生活でまだその翼を切られていなかった若い白鳥たち
×田舎の生活の中における極少数の知識ある女性の苦痛
×半知識女性の悲しい滑稽
×抵抗と適当な試煉のないために病的に羽ばたき――決して体をもち上げることのない――ばかりひどくなって 空想は空想をうみ 細君は乱行をするにいたる過程
○汽車の中でのり合わせた軍人――音楽をやる
○小学校教員
○アブノーマルな崇拝
○相手がない ということは田舎での最も不都合な点である。
◎マダム・ボバリーのテーマは本質的にどこにあるか?
○作家がその作品の中に自分自身を讚歎するように
×女性的なずるい依存的亭主は女房を讚歎する
×或は田舎にいて 自分を表現し得ない女が、一人の他人を賛美することで 自分の夢をはぐくむ。
○その女が麦死なずをよむ そして悲しみいきどおりを感じる。
○家のあととりのために、早く十六七で結婚させられた女の二つのタイプ