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TORENDIA

「自然を写す文章」

本文約1,300字 ・ 読了時間 約3分

あらすじ(AIが作成しました)

自然描写における最適な文体や手法について論じる。対象を精細に写すことは不可能であり、必ずしも価値があるわけではないと指摘する。風景や事物を記述する際は、すべてを網羅するのではなく、読者の想像力を刺激する中心点を捉えることの重要性を説く。漢語や俳句のように、少ない言葉で対象の本質を突き、深い印象を与える描写こそが文学者の手際であり、読者に自然の情景を浮かび上がらせる鍵であると述べる評論である。

夏目漱石

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🎧 「自然を写す文章」 / 朗読音声: VOICEVOX:波音リツ

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自然を寫すのに、どういふ文體が宜いかといふ事は私には何とも言へない。今日では一番言文一致が行はれて居るけれども、句の終りに「である」「のだ」とかいふ言葉があるので言文一致で通つて居るけれども、「である」「のだ」を引き拔いたら立派な雅文になるのが澤山ある。だから言文一致は便利ではあらうが、何も別にこれでなければ自然は寫せぬといふ文體はあるまい。けれども漢文くづしの文體が可いか、言文一致の細かいところへ手の屆く文體が可いかといふ事は、韻致とか、精細とかいふ點に於て一寸考へものだらうとは思ふ。

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