灰だらけ姫
本文約8,200字 ・ 読了時間 約17分
あらすじ(AIが作成しました)
亡き母に似た心優しい少女は、再婚した継母と二人の義姉に虐げられ、灰だらけの姿で過酷な家事に従事する。ある日、王子が主催する舞踏会に義姉たちが向かった後、少女のもとに妖女が現れる。妖女の魔法によって豪華な装いを得た彼女は、舞踏会で王子と運命的な出会いを果たす。帰宅の制約がある中、落とし物の上靴を手掛かりに、王子は国中の娘の中からその持ち主を捜し求める。少女は義姉たちの妨害を越えて靴を履き、自身の正体を明かす。
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一
むかしむかし、あるところに、なに不自由なく、くらしている紳士がありました。ところが、その二どめにもらったおくさんというのは、それはそれは、ふたりとない、こうまんでわがままな、いばりやでした。まえのご主人とのなかに、ふたりもこどもがあって、つれ子をしておよめに来たのですが、そのむすめたちというのが、やはり、なにから、なにまでおかあさんにそっくりな、いけないわがままむすめでした。
さて、この紳士には、まえのおくさんから生まれた、もうひとりの若いむすめがありましたが、それは気だてなら、心がけなら、とてもいいひとだった亡くなった母親そっくりで、このうえないすなおな、やさしい子でした。
結婚の儀式がすむとまもなく、こんどのおかあさんは、さっそくいじわるの本性をさらけ出しました。このおかあさんにとっては、腹ちがいのむすめが、心がけがよくて、そのため、よけいじぶんの生んだこどもたちのあらの見えるのが、なによりもがまんできないことでした。そこで、ままむすめを台所にさげて、女中のするしごとに追いつかいました。お皿を洗ったり、おぜんごしらえをしたり、おくさまのおへやのそうじから、おじょうさまたちのお居間のそうじまで、させられました。そうして、じぶんは、うちのてっぺんの、屋根うらの、くもの巣だらけなすみで、わらのねどこに、犬のようにまるくなって眠らなければなりませんでした。そのくせ、ふたりのきょうだいたちは、うつくしいモザイクでゆかをしきつめた、あたたかい、きれいなおへやの中で、りっぱなかざりのついたねだいに眠って、そこには、頭から足のつまさきまでうつる、大きなすがたみもありました。