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TORENDIA

多神教

本文約17,500字 ・ 読了時間 約36分

あらすじ(AIが作成しました)

美濃と三河の国境にある山中の社で、御祭礼を控えた村人が神楽の稽古に励む。社に仕える者は、森に身を潜める女・お沢を怪しみ、彼女を神職のもとへ引き立てて詮議を行う。しかし、場に突如として怪異な梟の鳴き声が響き渡り、その響きに操られるように神職や村人たちが次々と正気を失っていく。媛神が不思議な力で事態を収束させる中、物語は幻想的な雰囲気を漂わせつつ、お沢の行く末や神域に潜む異界の情景を描き出す。

泉鏡花

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場所  美濃、三河の国境。山中の社――奥の院。 名   白寮権現、媛神。(はたち余に見ゆ)神職。(榛貞臣。修験の出)禰宜。(布気田五郎次)老いたる禰宜。雑役の仕丁。(棚村久内)二十五座の太鼓の男。〆太鼓の男。笛の男。おかめの面の男。道化の面の男。般若の面の男。後見一人。お沢。(或男の妾、二十五、六)天狗。(丁々坊)巫女。(五十ばかり)道成寺の白拍子に扮したる俳優。一ツ目小僧の童男童女。村の児五、六人。 [#改ページ]

禰宜 (略装にて)いや、これこれ(中啓を挙げて、二十五座の一連に呼掛く)大分日もかげって参った。いずれも一休みさっしゃるが可いぞ。 この言葉のうち、神楽の面々、踊の手を休め、従って囃子静まる。一連皆素朴なる山家人、装束をつけず、面のみなり。――落葉散りしき、尾花むら生いたる中に、道化の面、おかめ、般若など、居ならび、立添い、意味なき身ぶりをしたるを留む。おのおのその面をはずす、年は三十より四十ばかり。後見最も年配なり。

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