一月七日(木曜) 『文芸』に「迷いの末」横光の「厨房日記」批評を送る。
一月八日(金曜)晴 五。 〔発信〕第二十六信 昨夜岡田さん達がかえる時はミゾレがちらちらしていたが、晴天。
一月十一日(月曜) 文芸春秋に「ジイドとプラウダの批評」をやる。二十四枚也。
一月十三日(水曜) 目白三ノ三五七〇の家に引越す。
一月十六日(土曜) 〔発信〕第二十七信
一月二十五日(月曜) ○白揚社へ揃えた原稿を送り出した。
○『文学案内』に、「子供のために書く母たち」を十一枚送る。
○面会に行った。一ヵ月ぶり。mはG子と生活していることについて反対なり。「資格がちがうだろう。S君がリーベとして訪ねて来るんだろう?」「現在どうなっていようともTに対する僕の友情は変らないから、ユリが媒介のような立場になっているんだろう?」云々。Sが「実はユリに本を買って貰ったと、実はと云うような云いかた、これから本をやったりするなら僕達二人からとしたらいいね」云々。何だか、いやな心持をしている彼の心持が反映して来て苦しくいやで腹立たしかった。
○自分の都合のいいようにだけ、その面だけでものを見てmなどに手紙をかく。内にいた経験が、そういう人間的深さの上には何プラスも加えぬものだろうか。
〔欄外に〕
G子S、とのために心配し、ゴタゴタしいやなこころもちだけを経験している自分。
○この世の中には親切心を失わせるような人間もいる、又、親切心(自分の)に甘えすぎて自分の親切心を荷厄介にするものもある。
一月二十六日(火曜) ○朝那珂さん来、すっかりこの話では竹村[#竹村書房]の番頭という風にふるまっている。旅行記七八十枚入る。題字のこと。序文のこと。
○夕方、松田解子さん来。いろいろの話をする。
○咲来、つやぶきんだの、手紙のはかりだのをくれる。借金70也