一月二十九日(木) 午前七時四十分急行で、宮、京都、河上肇記念。すぐ信州にまわる一週間のヨテイ。
多賀子帰ることにきまる。
一月三十日(金) 豊島与志雄と対談
酒をのむ人の話しかた、旧い知性の腰のぬけたするどさ、しみじみそれを感じ、一つのタイプを見た。
アプリオリーにたよりすぎている。
一月三十一日(土) 所得税申告十万円にして二万幾千を。昨夜計算したら十一万円以上未払い。
宇佐美上京。
「道標」四まで終る 6
○こんどの宮の旅行は、家じゅうのもののためによかった。彼のためにも気が変ってよかったことを祈る。自分おちついて仕事したしうちのもの気分もまとまった、淋しくなかった。
二月一日(日) 咲江[#大森咲江]、体にシッ疹が出来て春から秋までこまる由、尾崎さん、それは先天梅毒のケッカクということで我々は恐慌を生じた。咲江は可哀そうと思う。
二月二日(月) 咲江、結核ヨボー会へやる。
○体の手入れをしてずっといさせることにする。一時大森さんにあずけるにしても。
二月三日(火) ○久しぶりで永見一家夕飯。
○山根印税全部もって来た
○仕事いよいよレーニングラードまで来た。94枚
粉雪やみぞれ降る。
二月四日(水)立春 ○江井芳三、病気キトク、紀さんに見マイ 1,000 タノム
○仕事八枚半(一〇二枚)
百舌鳥のような鳥の声もした、きょうは初めてやぶ鶯の声がした、いつもの竹やぶで。
二月六日(金) 江井死去
ムシに殺されたとはおそろしい
二月八日(日) 多賀子
江井の葬式
宮かえる。
二月九日(月) 小説、いい気持になってしまいすぎていることが発見され、大童でこね直しに着手。
二月十二日(木) 小説67枚わたす。
二月十四日(土) 太平洋問題研究会のレポート、大森さんに手つだって貰って口述はじめる。
二月十五日(日) 〃
二月十六日(月) 〃
お茶の水のキカン誌に「歳月」八枚かく。
二月十七日(火) 〃
二月十八日(水) 〃
二月十九日(木) 〃
二月二十日(金) 〃
二月二十五日(水) コマゴメ
午後六―八