TRENDIA CLASSIC

最後の手紙

仲村渠

1 / 1

氷になつて 午后一時 A広場のまんなかで消えてしまう。

贈つてもらつた独逸製の目醒し時計の中に隠れるから 燈台の尖へあがつていつて 海の方へ力いつぱい抛つてくれたまへ。

太平洋のまんなかには、ちツちやくて綺麗な魚はゐないだらうか かならず僕を喰べてほしい、豆になつて跳びこむから。

せツちやん。 君は僕のいふことを聞いてはくれぬ故、僕は以上三ツのいづれかを実行します。では、達者でね。さよなら。

仲村渠の他の作品