「ニールスのふしぎな旅 下」まえがき
本文約1,500字 ・ 読了時間 約3分
あらすじ(AIが作成しました)
いたずら小僧のニールスは、小人をからかった報いで小さく姿を変えられ、家の白ガチョウの背に乗ってスウェーデンを巡る空の旅に出る。野の生き物たちと寝食を共にし、各地の伝説や風俗に触れながら、命の尊さや他者との絆を学んでいく。本作は、著者であるラーゲルレーヴの生い立ちや、動物たちと心を通わせる少年の成長譚の背景を綴るまえがきを収める。
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「ニールスのふしぎな旅」の上巻を、お読みにならなかった方のために、作者のラーゲルレーヴさんのことと、このお話に出てくる人や鳥たちのことを、かんたんに説明しておきましょう。
セルマ・ラーゲルレーヴさんは、一八五八年、スウェーデンのヴェルムランドという地方に生まれました。足がすこし不自由だったせいもあって、小さいときから本を読むことが大すきでした。二十三歳のころ女子高等師範学校にはいり、そこを卒業してからは、しばらく女学校の先生をしていました。そのころ、故郷の伝説をもとにして「イェスタ・ベルリング物語」という作品を書き、これによってラーゲルレーヴさんは一躍有名になりました。
一九〇二年には、スウェーデンの教育会から、子どもに読ませるための本をたのまれました。そこで、ラーゲルレーヴさんは、三年のあいだ鳥やケモノの生活をくわしくしらべました。こうして苦心したあげく、ようやく書きあげたのが、この「ニールスのふしぎな旅」です。
ラーゲルレーヴさんは、このほかにも、たくさんの作品を発表しています。こうした文学上の活躍が認められて、一九〇九年には女の人としてはじめての名誉であるノーベル文学賞を受けました。
そのうちに第二次大戦がはじまり、ラーゲルレーヴさんは、この戦争がだんだん大きくなっていくのを心配しながら、一九四〇年に息をひきとりました。
さて、この「ニールスのふしぎな旅」は、ニールス・ホルゲルッソンというお百姓の男の子のお話です。いたずら小僧のニールスは、おとうさんやおかあさんの留守のまに、小人をからかったため、小人の姿に変えられてしまいました。ちょうどその時、ニールスの家の上を通りかかったガンのむれが、ニールスの家の白ガチョウを空の旅にさそおうとしたので、ニールスはあわてて止めようとして、かえって、じぶんもガチョウのせなかにのったまま、空の旅に出ることになってしまいました。