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会いに行く時間が、戻ってきた ― 数字でたどる、ライブとコンサートの2019年から2024年

本文約10,700字 ・ 読了時間 約22分

榊原 みづき

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🎧 会いに行く時間が、戻ってきた ― 数字でたどる、ライブとコンサートの2019年から2024年 / 朗読音声: VOICEVOX:春日部つむぎ

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はじめに ― 会いに行く時間は、なぜ特別なのか

好きな歌を、好きな人の声で、その場で聴く。同じ空気の中で、同じ時間を過ごす。ライブやコンサートには、録音では代わりのきかない楽しさがあります。

そんなライブやコンサートが、数年のあいだに、大きく揺れ動きました。ほとんど止まった年がありました。そこから少しずつ戻り、やがて、過去最多や過去最大という言葉が並ぶ年がやってきました。

この本では、その流れを、数字でたどります。数字といっても、むずかしい計算はしません。業界の団体と調査会社が公表した数字を、ひとつずつ、ゆっくり読んでいきます。

先に、この本の約束を書いておきます。

ひとつめ。事実として書く数字は、公表された資料に書かれているものだけです。どの団体の、どの年の、どんな範囲の数字なのかを、そのつど添えます。

ふたつめ。筆者の計算や考えは、そのたびに、筆者の計算です、筆者の意見です、と分けて書きます。

みっつめ。特定の歌手やグループ、公演の名前は、ひとつも出しません。誰かの人気を比べたり、評価したりもしません。この本が語るのは、市場全体の、数字と流れだけです。

耳で聴く本なので、数字は、なるべくゆっくり、ひとつずつ読み上げます。聴きながら、ぜひ、ご自分の思い出も重ねてみてください。数字の向こうには、会いに行った人たちの、たくさんの時間があります。

数字を読む前の約束 ― ものさしは二つある

本題に入る前に、とても大切なことがあります。この本には、二つの調査が出てきます。ものさしが違うので、混ぜてはいけません。

ひとつめは、コンサートプロモーターズ協会の調査です。コンサートの企画や運営をしている会社の団体で、この本では、協会と呼びます。協会は、基礎調査という調査を行っています。全国の正会員の会社に調べてもらい、ライブ・エンタテインメントの市場規模を出したものです。

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