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TORENDIA

栗山大膳

本文約17,800字 ・ 読了時間 約36分

あらすじ(AIが作成しました)

寛永九年、筑前国福岡の城主黒田忠之は、重臣栗山利章が徳川家の目附に送った、自身の叛逆を訴える密書を入手する。忠之と利章は以前から極端な緊張関係にあり、忠之は利章の傲慢な振る舞いを憎み、利章は主君の無能と驕奢を疎ましく思っていた。この密書の存在は、忠之に自己の身の潔白を証明するための対決を強いることになり、両者の対立は重大な局面を迎える。本書は、家臣による君主への訴状を軸に、両者の因縁を描く。

森鴎外

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寛永九年六月十五日に、筑前國福岡の城主黒田右衞門佐忠之の出した見廻役が、博多辻の堂町で怪しい風體の男を捕へた。それを取り調べると、豐後國日田にゐる徳川家の目附役竹中采女正に宛てた、栗山大膳利章の封書を懷中してゐた。城内でそれを開いて見れば、忠之が叛逆の企をしてゐると云ふ訴であつた。

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