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TORENDIA

仮名遣意見

本文約19,400字 ・ 読了時間 約39分

あらすじ(AIが作成しました)

国語調査会における仮名遣いに関する議論を綴る。著者である森鴎外は、仮名遣いは西洋の正書法と同様に存在を認めるべき歴史的・保守的なものと論じる。その上で、現状の仮名遣いを正則として教育に用いる重要性を説きつつ、発音に基づいた改正は政府が慎重に段階を経て行うべきだと提言する。また、仮名遣いに関する諸問題を専門家の団体が調査し、定められた基準を公認することの必要性について自身の見解を述べる。

森鴎外

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私は御覽の通り委員の中で一人軍服を着して居ります。で此席へは個人として出て居りまするけれども、陸軍省の方の意見も聽取つて參つて居りますから、或場合には其事を添へて申さうと思ひます。最初に假名遣と云ふものはどんなものだと私は思つて居るか、それから假名遣にはどんな歴史があるかと云ふことに就て少し申したいのであります。既に今日まで大槻博士、藤岡君等のやうな老先生、それから專門家の芳賀博士等が斯う云ふ問題に就いては十分御述べになつてありますから、大抵盡きて居ります。それから當局の方でも又調査の初めから此事に關係して居られる渡部君の如きは詳しい説明を致されました。其外達識なる矢野君の如き方の議論もありました。又自分の後に通告になつて居ります中には伊澤君のやうな經驗のある人もあります。又其の他諸先生が居られる。然るに私が斯んな問題に就いて此處で述べると云ふのは誠に無謀であつて甚だ烏許がましいやうに自分でも思ひます。併し私は少し今まで聽いたところと觀察が違ひますので、物の見やうが違つて居りますので、それを述べて置かぬと云ふと、後に意見が述べにくいのであります。それゆゑ已むことを得ず申します。

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