TRENDIA CLASSIC

冬の花火

太宰治

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人物。

数枝   二十九歳

睦子   数枝の娘、六歳。

伝兵衛  数枝の父、五十四歳。

あさ   伝兵衛の後妻、数枝の継母、四十五歳。

金谷清蔵 村の人、三十四歳。

その他  栄一(伝兵衛とあさの子、未帰還)

島田哲郎(睦子の実父、未帰還)

いずれも登場せず。

所。

津軽地方の或る部落。

時。

昭和二十一年一月末頃より二月にかけて。

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第一幕

舞台は、伝兵衛宅の茶の間。多少内福らしき地主の家の調度。奥に二階へ通ずる階段が見える。上手は台所、下手は玄関の気持。

幕あくと、伝兵衛と数枝、部屋の片隅のストーヴにあたっている。

二人、黙っている。柱時計が三時を打つ。気まずい雰囲気。

突然、数枝が低い異様な笑声を発する。

伝兵衛、顔を挙げて数枝を見る。

数枝、何も言わず、笑いをやめて、てれかくしみたいに、ストーヴの傍の木箱から薪を取り出し、二、三本ストーヴにくべる。

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