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TORENDIA

「地球圖」序

本文約410字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

評判の悪かった自作「ダス・ゲマイネ」への理不尽な冷遇に憤りながら、諷刺でも格言でもないひとつの悲しい物語として「地球圖」を若い読者に示す太宰治の序文。

太宰治

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🎧 「地球圖」序 / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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「新潮」編輯者楢崎勤氏、私に命ずるに、「ちかごろ何か感想云々」を以てす。案ずるに、「ダス・ゲマイネ」の註釋などせよとの親切心より發せしお言葉ならむ。拙作「ダス・ゲマイネ」は、此の國のジヤアナリズムより、かつてなきほどの不當の冷遇を受け、私をして、言葉通ぜぬ國に在るが如き痛苦を嘗めしむ。舌を燒き、胸を焦がし、生命の限り、こんのかぎりの絶叫も、馬耳東風の有樣なれば、私に於いて、いまさらなんの感想ぞや。すなはち、左に「地球圖」と題する一篇の小品を默示するのみ。もとより、これは諷刺に非ず、格言に非ず、一篇のかなしき物語にすぎず、されど、わが若き二十代の讀者よ、諸君はこの物語讀了ののち、この國いまだ頑迷にして、よき通事ひとり、好學の白石ひとりなきことを覺悟せざるべからず。「われら血まなこの態になれば、彼等いよいよ笑ひさざめき、才子よ、化け物よ、もしくはピエロよ、と呼稱す。人は、けつして人を嘲ふべきものではないのだけれど。」

完

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