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TORENDIA

異国さかな雑談

本文約3,400字 ・ 読了時間 約7分

あらすじ(AIが作成しました)

朝鮮や中国、欧州など各地を旅した著者が、行く先々で体験した魚料理の思い出を綴る。洛東江で食したカムルチの味や、鴨緑江畔で供されたセガレの記憶、さらには北京での生蝦体験や、欧州の食卓における魚を巡る交流など、異国での多様な食経験を描く。魚の鮮度や調理法を巡る日本との違いに触れつつ、自身の生い立ちや魚に対する知識の変化を交え、食にまつわる個人的な見聞と思索をまとめた随筆。

濱田耕作

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🎧 異国さかな雑談 / 朗読音声: VOICEVOX:九州そら

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私は衣食住ともに無頓着の方で、殊に食べ物に就いてはデリケートの味感がないと見え、たゞ世間普通の意味での甘い物を食べさせられてさへ居ればよいのであつて、マヅイものを食はされても餘り文句は言はない方である。それで自分の家でも、子供達は却つて今日の飯は固いとか、柔か過ぎるとか小言を言つても、私だけは今日は強い飯の流義の家に逗つた日だ、今日は柔かい飯の好きな家庭の人となつたのだと諦めるのであり、お菜があまくてもからくても、やはり甘口の料理屋へ行つたと思ひ、辛口の料理法に出會はしたのだと思つて我慢をするから、細君や女中に向つては至極寛大に取扱ひ易く出來てゐる積りでゐるが、それでは折角料理に念を入れても一向張合がないと言はれた。成程さうかも知れぬ。何しろ斯う言ふ手合であるから、料理に關する事を「洛味」に書けと言はれても、一向持合せの材料がないので困つてしまふ。併し度々の御催促であるから、今日は異國で經驗した食物の話を少し思ひ出し、しぼり出して書いて見よう。

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