本文へ移動
TORENDIA

死せる魂

本文約152,600字 ・ 読了時間 約306分

あらすじ(AIが作成しました)

各地の地主を訪ね歩くチチコフは、死んだはずの農奴を買い集めるという奇妙な行動を重ねていた。その正体を巡り、噂や憶測が飛び交う中、地方の役人たちは彼を不審人物として警戒し始める。何者かを探るため、役人たちは会議を開いてその背景を審議しようと画策する。日常の瑣事を描き出しながら、移りゆく世相と人間の性格の奥底を浮き彫りにする物語である。

ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь)

🎧 まだ音声版はありません

リクエストが集まると、作家に音声化の需要が伝わります。

💰 この本を応援する(投げ銭)

1 / 117

第七章

だらだらと退屈な長の道中のあいだ、寒さや、雪融や、泥濘や、寝ぼけ眼の宿場役人や、うるさい鈴の音や、馬車の修理や、啀みあいや、さては馭者だの、鍛冶屋だの、その他いろんな街道筋の破落戸どものためにさんざん悩まされた挙句、やっとのことで旅人の眼に、自分を出迎えにこちらへ近寄って来るような、懐かしい我が家の灯影がうつりだす――と、やがて彼の目前には見馴れた部屋々々が現われ、迎えに駈け出した人々の歓声がどっとあがり、子供たちがわいわい騒いで駈けまわる、次いで心もなごむような落着いた話に移るのであるが、それが又、旅の憂さをすっかり忘れさせるような熱い接吻でとぎれ勝ちになる――といった具合だったら、まったく申し分はない。そういう隠処のある世帯持は幸福だが、情けないのは独身者で!

ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь)の他の作品

同じジャンルの朗読つきの本