TORENDIA
当世二人娘
清水紫琴
TORENDIA
当世二人娘
本文約17,800字 ・ 読了時間 約36分
あらすじ(AIが作成しました)
明治時代の女学生、桜井花子と竹村君子は、甲田美郎という男性を巡り、友情と疑心暗鬼の間に揺れる。君子は自らの縁談相手でもある甲田の素行を怪しみ、真実を突き止めようと奔走するが、花子はそれを君子の嫉妬や離間の策だと疑う。友情が崩壊し、君子は別の人へと嫁ぐ一方、花子は真実を知らぬまま甲田との関係を続けるのか、取り残されたその後の姿が描かれる。二人の娘の対照的な運命と、当時の女性を取り巻く複雑な縁談や人間関係を浮かび上がらせる。
🎧 まだ音声版はありません
リクエストが集まると、作家に音声化の需要が伝わります。
💰 この本を応援する(投げ銭)
1 / 22
その一
女学校これはこれはの顔ばかりと、人の悪口にいひつるは十幾年の昔にて、今は貴妃小町の色あるも、納言式部の才なくてはと、色あるも色なきも学びの庭へ通ふなる、実に有難の御世なれや、心利きたる殿原は女学校の門に斥候を放ちて、偵察怠りなきもあり、己れ自ら名のり出て、遠からむものは音にも聞け、近くは寄りて眼にも見よと、さすがにいひは放たねど、学識の高きを金縁の眼鏡にも示し、流行に後れぬ心意気を、洋服の仕立襟飾りの色にも見せて、我と思はむ姫あらばと、心に喚はりたまふもありとかや。これはいづれの女学校にやあらむ、いはぬはいふに増す鏡、くもらぬ影も小石川音には立てぬひそめきも、三人寄れば姦しき女の習ひ、いつしかに佳境に入りし話し声、思はず窓の外に漏れて往来の人も耳引立つめり。
清水紫琴の他の作品
TORENDIA
移民学園
清水紫琴
移民学園
清水紫琴
TORENDIA
葛のうら葉
清水紫琴
葛のうら葉
清水紫琴
TORENDIA
心の鬼
清水紫琴
心の鬼
清水紫琴
TORENDIA
こわれ指環
清水紫琴
こわれ指環
清水紫琴
TORENDIA
したゆく水
清水紫琴
したゆく水
清水紫琴
TORENDIA
誰が罪
清水紫琴
誰が罪
清水紫琴
TORENDIA
野路の菊
清水紫琴
野路の菊
清水紫琴
TORENDIA
一青年異様の述
懐
清水紫琴
一青年異様の述懐
清水紫琴 ・ 約10分
TORENDIA
今様夫婦気質
清水紫琴
今様夫婦気質
清水紫琴 ・ 約12分
TORENDIA
小むすめ
清水紫琴
小むすめ
清水紫琴 ・ 約13分
TORENDIA
もつれ糸
清水紫琴
もつれ糸
清水紫琴 ・ 約8分
TORENDIA
磯馴松
清水紫琴
磯馴松
清水紫琴