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TORENDIA

おさなごを発見せよ

本文約4,600字 ・ 読了時間 約10分

あらすじ(AIが作成しました)

生まれたばかりの赤ん坊は、自ら生きる力を強く授かっている。本書は、母親や周囲の大人が自身の知識や感情を優先させず、子供自身に備わるその力を尊重することこそが、真の育児であると論じる。大人は子供の生命の真の要求を理解するために、落ち着いた賢さを持って接する必要がある。育児の知識はあくまで方向性を示す手段であり、子供の生命に直面し、その要求に応える人格的な触れ合いこそが、教育の最も尊い立場であると提唱する。

羽仁もと子

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🎧 おさなごを発見せよ / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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おさなごは、子宝のなかのさらに貴い宝です。この生きた宝物を新しい心でながめていると、あらゆる喜びとあらゆる望みが、つぎつぎとそのなかに発見されて、じっとしてはいられない気になります。

まず第一に、いま生まれたみどりごが、お産婆の手よりも何よりも、自分で生きる力をあたえられているのだということを、たしかに自覚している母親は幾人あるでしょう。都会の新式の家にすむ知識階級の母親から、農村の茅屋にすんでいる母親まで、赤ん坊や幼児の強い自力に気がついていないことにおいては、全然同一ではないかと思われます。その結果知識階級の母親は、そのもっている知識のために、しぜん子供を神経的に取り扱うようになり、無知な母親はただその感情のおもむくままに、かわいがったり叱ったりするだけのことになります。

おさなごを新たに発見するとはどういうことであるか。いいかえれば、おさなごはみずから生きる力をあたえられているもので、しかもその力は親々の助けやあらゆる周囲の力にまさる強力なものだということを、たしかに知ることです。のみならず、そうしてその強い力が、われわれに何を要求しているかを知ることです。人は赤ん坊のときから、その生きる力はそれ自身のなかにあります。母親が自分のもっている知識や感情を先にたてて、知らずしらず赤ん坊のみずから生きる力を無視していると、赤ん坊というものは容易にその方によりかかって、そうして自分のなかに強く存在しているところのみずから生きる力を弱めてゆくものです。

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