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TORENDIA

将来の日本

本文約510字 ・ 読了時間 約2分

あらすじ(AIが作成しました)

徳富猪一郎による本書は、スペンサーの万物進化論を祖述しながら、日本の制度や文物が将来どのように発展するかを論じる。緻密な考察と洗練された文体により、当時の複雑な言説とは一線を画す明快な論理を展開する。著者は二十代半ばという若さながら、熟練の学者も及ばぬ深い知識を披露する。中江篤介は、その卓越した内容と表現を高く評価し、伝統的な社交辞令を超えて本書の学術的価値と先見性を称える序文を寄せている。

中江篤介

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🎧 将来の日本 / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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熊本の徳富君猪一郎、さきに一書を著わし、題して『将来の日本』という。活版世に行なわれ、いくばくもなく売り尽くす。まさにまた版行せんとし、来たりて余の序を請う。受けてこれを読むに、けだし近時英国の碩学スペンサー氏の万物の追世化成の説を祖述し、さらに創意発明するところあり。よってもってわが邦の制度文物、異日必ずまさになるべき云々の状を論ず。すこぶる精微を極め、文辞また婉宕なり。大いに世の佶屈難句なる者と科を異にし、読者をして覚えず快を称さしむ。君齢わずかに二十四、五。しかるに学殖の富衍なる、老師宿儒もいまだ及ぶに易からざるところのものあり。まことに畏敬すべきなり。およそ人の文辞に序する者、心誠これを善め、また必ず揚※[#「てへん+霍」、63-下-14]をなすべきあり。しからずんば、いたずらに筆を援りて賛美の語をべ、もって責めを塞ぐ。輓近の文士往々にしてしかり。これ直諛なるのみ。余のはなはだ取らざるところなり。これをもって来たり請う者あるごとにおおむねみな辞して応ぜず。今徳富君の業を誦むに及んで感歎措くことあたわず。破格の一言をなさざるを得ず。すなわちこれを書し、もってこれを還す。

明治二十年一月中旬

高知 中江篤介 撰

完

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