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TORENDIA

立待岬にいたりて

本文約300字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

ロシア船の沈んだ石を抱きつつ、かつてアイヌが銛を手に魚群を待ったという函館・立待岬に立ち、薄幸の詩人の墓碑に触れながら、この地への尽きせぬ憧れを詠む今野大力の詩。

今野大力

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🎧 立待岬にいたりて / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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露西亜の船の沈んだ片身に残したと聞く石を抱いて

われは又ある日のざんげをするか

函館山は高く

要塞地として秘密を冠る

おごそかな

壮大なる岩礁の牢たる屹立は

東方に面して

何をひそかに語りつつあるか

黒鳥のあまた 岩に群がり

波に浮び 魚を捕う

かつてここら立待岬のアイヌ達は

魚群の来るを銛を携えて立ち待てりと伝う

東海の波濤のすさまじく寄せ打つ処

崖上の草地にマントを着たる四五人の少女等

寝そべりてハーモニカを吹き、微かに歌をうたう

蟹とたわむれ 充たし得ぬ薄幸詩人の最后の願いは

この函館の地に死ぬことを願いしと碑銘に物語る

その碑は今この岬へ行く山腹の途辺にあり

我をしも死地の願いを言わば

この地に久遠のあこがれを抱くであろう

完

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