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TORENDIA

私の信条

本文約5,100字 ・ 読了時間 約11分

あらすじ(AIが作成しました)

数学者である著者が、自身の成長過程において学問と社会との繋がりがどのように発展したかを綴る。純粋数学の探究から社会への意識が芽生えるまでの変遷を振り返り、数学史研究や数学教育への取り組みを通じて、科学の社会性や批判的視点の重要性を論じる。また、政治的自覚と精神的自由の調和を追求し、民衆の幸福に貢献する学問のあり方と、次代へ残すべき価値あるものについて自身の信条を示す。

小倉金之助

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🎧 私の信条 / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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ご自分の仕事と世の中との繋りについて、どうお考えになっておられるか?

この問につきましては、私の仕事と世の中との関連について、ただ現在の感想を述べますよりも、自分の成長過程において、その関連状態がどう発展してきたかを語った方が、当を得ているように考えられるのです。そしてもし私に一貫した信条といったものがあるとすれば、かような成長過程を通じて、その裡から見出されることでしょう。

私が二十二歳のころ、自分の仕事として数学を選ぶようになりましたのは、全くその当時の境遇と科学研究の興味からきた結果で、何も数学の研究によって世の中のためになろうと、とくに意識したわけではありません。それよりも、むしろ数学を職業として、生活の道が立てられるものならという希望の方が、強かったのです。その当時は郷里にあって、いくぶん家業を手伝っていたときなので、はやく家業を止めてしまいたいという気分からも、反抗的に、純粋な学問の世界に入りたい、と念願していたわけです。

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