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TORENDIA

雨の日

本文約280字 ・ 読了時間 約1分

※本文が短いため「あらすじ」は省略いたします。

宮本百合子

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🎧 雨の日 / 朗読音声: VOICEVOX:春日部つむぎ

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ねばねばした水気の多い風と、横ざまに降る居ぎたない雨がちゃんぽんに、荒れ廻って居る。

はてからはてまで、灰色な雲の閉じた空の下で、散りかかったダリアだの色のさめた紫陽花が、ざわざわ、ざわざわとゆすれて居るのを見て居ると、一人手に気が滅入って仕舞う。

影の多い書斎で、わびしい気持で、古雑誌などを繰り返して居る私は、ほんとに何だかみじめな、すねものの様に見える。

遠くの方から、ザザーッと、波の寄せる様な音をたてて風の渡って来るのを聞くと、秋の末の、段々寒さに向う頃の様な日和だと染々思う。

亡くなった妹の事や、浅ましい身に落ちて行く友達が悲しく思い出された。

完

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