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TORENDIA

政治家と家庭

本文約460字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

佐倉宗五郎の子別れの場を引き合いに、仕事のために家庭を顧みない日本の政治家のあり方を問い、良い家庭を保ちながら良い仕事もできる稀有な人であってほしいと願う太宰治の一文。

太宰治

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🎧 政治家と家庭 / 朗読音声: VOICEVOX:春日部つむぎ

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頭の禿げた善良そうな記者君が何度も来て、書け書け、と頭の汗を拭きながらおっしゃるので、書きます。

佐倉宗五郎子別れの場、という芝居があります。ととさまえのう、と泣いて慕う子を振り切って、宗五郎は吹雪の中へ走って消えます。あれを、どうお思いでしょうか。アメリカ人が見たら、あれをどう感ずるでしょうか。ロシヤ人が見たら、何と判断するでしょうか。

しかし私たち日本人、殊に男が何か仕事に打ち込んだ場合、たいていこの宗五郎のようになってしまいます。

家族は、捨ててよいものでしょうか。日本の政治家たちは、たいてい家庭を捨てているようです。ひどいのになると、独身だか妻帯者だか、わからない人物もあります。しつけの良い家庭を営んでいる政治家は、少いように思われます。

しつけのよい家庭を維持しながら、よい仕事も出来るという政治家もあってよいと思います。これこそ、至難の事業であります。けれども、兄は、それが出来るかも知れない極めて少数のひとの一人だと思います。

無理なお願いでしょうけれどもお願いしてみます。私の為のお願いではありません。

完

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