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TORENDIA

釣心魚心

本文約3,700字 ・ 読了時間 約8分

あらすじ(AIが作成しました)

趣味の域を超え、研究的な態度とスポーツとしての側面を持つ現代の釣りについて綴る。かつてのように閑人や世捨人の娯楽としてではなく、多忙な現代人が時間を生み出し愉しむものへと変容した現状を指摘する。魚の習性や環境を研究し、道具や仕掛けを自ら準備して挑むプロセスこそが釣りの醍醐味であり、自然科学的なスポーツであると論じる。経験を積むことで釣りの技術を深め、趣味人同士で知見を共有しながら、日本の釣道が発展していく未来を展望する。

佐藤惣之助

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🎧 釣心魚心 / 朗読音声: VOICEVOX:雨晴はう

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最近の釣界の傾向として、唯釣ればいいといふ濫獲的な傾向が無くなつて、いかにして釣るかどうして釣れるか、といふ研究的な態度が多くなつて来たのは、先づ喜ぶべき傾向であらう。

尤もそれは、魚も昔のやうに不断には釣れなくなつたのにも帰因してゐるが、とにかく釣人にインテリゲンチヤが増加して来て、魚の習性や環境まで研究し、いかに巧緻に釣るか、いかに釣つて愉しむか、その心理的な釣りの味が、等しく一般によく触透して来たからにも拠るであらう。

明治時代の「釣人気質」といふものは、徳川期の引継ぎ見たやうなもので、閑人的、逃避的、世捨人のすることで、暇があるから釣る、時間をつぶす為めに釣るといつた形であつたが、現代は忙しいから釣りで愉しむ。時間が無いからせめて釣りで時間を得ようとする傾向になつて来て、多くの東京の釣人と云へば、最も繁忙な職籍に在る人が多い。そこで釣りもスポーツの一種になつて来たのだ。

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