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TORENDIA

提燈

本文約3,300字 ・ 読了時間 約7分

あらすじ(AIが作成しました)

本郷のバーで酒を飲んでいた四人の仲間は、旅行を思い立ち夜の汽車で海岸近くの町へ向かう。真暗な道を歩く中、提灯を提げた学生風の男と遭遇する。それはかつての友人である西森であった。一行は西森から提灯を譲り受け先に進むが、直後に彼が既に亡くなっているという噂を思い出し、恐怖に駆られて逃げ出す。本書は、ある学生が語った怪異な体験談を収める。

田中貢太郎

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🎧 提燈 / 朗読音声: VOICEVOX:もち子さん

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八月の中頃で国へ帰る連中はとうに帰つてしまひ、懐の暖かな連中は海岸へ行つたり山へ行つたり、東京にゐるのは金のない奴か物臭か、そのあたりのバーの女給にお思召を付けてゐる奴か、それでなければ僕等のやうに酒ばかり飲み歩いてゐる奴ばかりなんでしたよ。

ある晩例によつて僕と、も一人の友人とで、本郷三丁目のバーで飲んでゐると二人の仲間がやつて来たんです。其所で四人の者が一緒になつて飲んでゐる内に、

「これから、何所かへ旅行しようぢやないか、」

と云ひだして、気まぐれな連中の揃ひだから、好からうと云ふことになつてたうとう其所から電車に乗つて東京駅へ行つたんです。

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