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TORENDIA

『黒影集』の序詞

本文約460字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

支那の随筆小説を読みふけって書き溜めた怪談を集め直した経緯と、土佐の伝説を提供してくれた川田信義君への謝意を記す田中貢太郎の序詞。

田中貢太郎

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🎧 『黒影集』の序詞 / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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伝奇物語に興味を有する私は、折にふれて支那の随筆小説を読んだ。読むと云っても、もともと消閑の具としてであるから、意の赴くままに眼の行くままに読むと云う有様で、巻を追うて通読したと云う物は殆ど無いが、それでも長い時間の間には、かなり読んだ。そんなことで、時とすると怪譚に筆を著けることがあって、既に『怪談』と云う小冊子まで作っているが、雑駁で不統一で、どっちから云っても欠点だらけだし、その上、後からも同種類の材料が出来たので、怪談の中からも取り、又、他の冊子へ収めてある物を取って、それを交えて更めて一冊とすることにした。しかし、これとして醇粋な物とは云えないが、はじめの物よりは、幾等か内容が豊富なのが取得であろうと思う。

編中の物語は、創作、半創作、伝説、筋書などで、大正の雨月とするには、まだまだ段階の多いのを恥ずる次第である。が、そして、この冊子の中で、土佐に関する伝説の多くは、土佐佐川町川田信義君の蒐集していた物である。私はこの冊子の刊行に際して、その材料を提供してくれた同君に感謝の意を表するのである。

完

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