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TORENDIA

牡丹燈籠 牡丹燈記

本文約10,600字 ・ 読了時間 約22分

あらすじ(AIが作成しました)

明の説話集「剪燈新話」に収められた「牡丹燈記」から始まり、日本で翻案された「牡丹燈籠」に至る変遷を綴る。妻を亡くした男が、牡丹の燈籠を持つ美女とその侍女に出会い、夜ごとの逢瀬を重ねる。しかし、隣人の忠告により女たちの正体が墓所の死者であることを知る。男は法師の助けで難を逃れようとするが、戒めを破り再び怪異に引き込まれる。本作は、古典から語り継がれる怪談の系譜と、その物語の概略を描く。

田中貢太郎

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日本の幽霊は普通とろとろと燃える焼酎火の上にふうわりと浮いていて、腰から下が無いことになっているが、有名な円朝の牡丹燈籠では、それがからこんからこんと駒下駄の音をさして生垣の外を通るので、ちょっと異様な感じを与えるとともに、そのからこんからこんの下駄の音は、牡丹燈籠を読んだ者の神経に何時までも遺っていて消えない。

この牡丹燈籠は、「剪燈新話」の中の牡丹燈記から脱化したものである。剪燈新話は明の瞿佑と云う学者の手になったもので、それぞれ特色のある二十一篇の怪奇談を集めてあるが、この説話集は文明年間に日本に舶来して、日本近古の怪談小説に影響し、延いて江戸文学の礎石の一つとなったものである。

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