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TORENDIA

天井からぶらさがる足

本文約280字 ・ 読了時間 約1分

※本文が短いため「あらすじ」は省略いたします。

田中貢太郎

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🎧 天井からぶらさがる足 / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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小説家の山中峯太郎君が、広島市の幟町にいた比のことであった。それは山中君がまだ九つの時で、某夜近くの女学校が焼けだしたので、家人は裏の畑へ往ってそれを見ていた。その時山中君は、ただ一人台所へ往って立っていたが、何かしら悪寒を感じて眼をあげた。と、すぐ頭の上の天井から不意に大きな足がぶらさがった。それはたしかに人間の足で、婢室の灯をうけて肉の色も毛の生えているのもはっきりと見えていたが、その指が大人の腕ぐらいあった。山中君は怖いと云うよりもただ呆気にとられてそれを見つめていた。と、二三分も経ったかと思う比、その足が烟のようにだんだんと消えてしまった。

完

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