TORENDIA
終電車に乗る妖
婆
田中貢太郎
TORENDIA
終電車に乗る妖婆
本文約440字 ・ 読了時間 約1分
あらすじ(AIが作成しました)
駕籠から電車、自動車へと乗り物が変われば怪異もまたそれに乗り換えると説き、金に未練を残して轢死した婆さんの怨霊が終電車に乗るという噂を伝える田中貢太郎の怪談。
速度
🎧 終電車に乗る妖婆 / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星
💰 この本を応援する(投げ銭)
1 / 1
怪談も生活様式の変化によって変化する。駕籠ができれば駕籠に怪しい者が乗り、人力車ができれば人力車に、鉄道馬車ができれば鉄道馬車に、汽車ができれば汽車に、電車ができれば電車に、自動車ができれば自動車に、飛行機ができれば飛行機に、怪しい者が乗るのである。大正十三年の春の比芝宇田川町を経て三田の方へ往く終電車があると、風呂敷を背負って、息をせかせかとさしている六十位のよぼよぼの婆さんがひょいと乗るので、車掌が切符を切ろうと思っていると、大門と金杉橋の間あたりですうっと消えてなくなるのであった。これは神明町の下駄屋の婆さんが其の前年の暮、貸してある烏金を取立に往っての帰りに、宇田川町の鳥屋の前で電車に轢かれて死んだが、其の婆さんの財布には三十円の金が入っていた。芝から麻布方面では金に未練のあるお婆さんの怨霊が電車に乗るのであろうと云って評判した。それに大門と金杉橋の間は電車の事故の多い処で、電気局でも之を気にして、宇多川橋の橋の袂に無縁塔を建立すると云っていたがどうなったことやら。
完
田中貢太郎の他の作品
TORENDIA
焦土に残る怪
田中貢太郎
焦土に残る怪
田中貢太郎 ・ 約3分
TORENDIA
棄轎
田中貢太郎
棄轎
田中貢太郎 ・ 約1分
TORENDIA
炭取り
田中貢太郎
炭取り
田中貢太郎 ・ 約1分
TORENDIA
築地の川獺
田中貢太郎
築地の川獺
田中貢太郎 ・ 約2分
TORENDIA
長崎の電話
田中貢太郎
長崎の電話
田中貢太郎 ・ 約2分
TORENDIA
通魔
田中貢太郎
通魔
田中貢太郎 ・ 約1分
TORENDIA
二通の書翰
田中貢太郎
二通の書翰
田中貢太郎 ・ 約4分
TORENDIA
真紅な帆の帆前
船
田中貢太郎
真紅な帆の帆前船
田中貢太郎 ・ 約1分
TORENDIA
料理番と婢の姿
田中貢太郎
料理番と婢の姿
田中貢太郎 ・ 約4分
TORENDIA
山寺の怪
田中貢太郎
山寺の怪
田中貢太郎 ・ 約14分
TORENDIA
青い紐
田中貢太郎
青い紐
田中貢太郎 ・ 約15分
TORENDIA
雨夜詞
田中貢太郎
雨夜詞
田中貢太郎 ・ 約11分
同じジャンルの朗読つきの本
TORENDIA
春の心臓
ウィリアム・バトラー・イエーツ William Butler Yeats
春の心臓
ウィリアム・バトラー・イエーツ William Butler Yeats ・ 約13分
TORENDIA
樂しい手術
中谷宇吉郎
樂しい手術
中谷宇吉郎 ・ 約3分
TORENDIA
侠客の種類
幸田露伴
侠客の種類
幸田露伴 ・ 約14分
TORENDIA
「我等の劇場」
緒言
岸田國士
「我等の劇場」緒言
岸田國士 ・ 約4分
TORENDIA
我輩の智識吸収
法
大隈重信
我輩の智識吸収法
大隈重信 ・ 約7分
TORENDIA
幸福が遅く来た
なら
生田春月
幸福が遅く来たなら
生田春月 ・ 約2分
TORENDIA
非凡人と凡人の
遺書
岡本一平
非凡人と凡人の遺書
岡本一平 ・ 約3分
TORENDIA
手紙
坂本龍馬
手紙
坂本龍馬 ・ 約6分