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TORENDIA

一枝について

本文約310字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

年老いた梨の木に林檎の若枝を接木する園丁。やがて花が咲き、園丁も忘れ去られたのちも、その枝には林檎の実がなり続けるという、金鍾漢の詩。

金鍾漢

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🎧 一枝について / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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年おいた山梨の木に 年おいた園丁は

林檎の嫩枝を接木した

研ぎすまされたナイフををいて

うそさむい 瑠璃色の空に紫煙を流した

そんなことが 出来るのでせうか

やをら 園丁の妻は首をかしげた

やがて 躑躅が売笑した

やがて 柳が淫蕩した

年おいた山梨の木にも 申訳のやうに

二輪半の林檎が咲いた

そんなことも 出来るのですね

園丁の妻も はじめて笑つた

そして 柳は失恋した

そして 躑躅は老いぼれた

私が死んでしまつた頃には

年おいた 園丁は考へた

この枝にも 林檎が実るだらう

そして 私が忘られる頃には

なるほど 園丁は死んでしまつた

なるほど 園丁は忘られてしまつた

年おいた山梨の木には 思出のやうに

林檎のほつぺたが たわわに光つた

そんなことも 出来るのですね

園丁の妻も いまは亡かつた

完

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