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TORENDIA

鋼鉄

本文約490字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

貧困と窮乏という過酷な環境に生まれた者たちが、生活の苦難を溶鉱炉に見立てて鍛え上げられ、共産主義者へと変貌を遂げる過程を綴る。現代社会が要請する前衛闘士として、彼らは強固な意志を持つ鋼鉄のような存在となり、革命的志向を抱いて新たな国家を築き上げる決意と、そのための闘争心や役割を情熱的に謳い上げる詩である。

今村恒夫

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🎧 鋼鉄 / 朗読音声: VOICEVOX:雨晴はう

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俺達は貧困と窮乏の底で生れた

俺達は圧迫と不如意の中で生長した

俺達は鋼鉄になった 俺達は現代が要求する

共産主義者になった

俺達は地下から生み出された

光りを持たない暗黒と放浪と死に瀕した現実であった

堪え難い生活の溶鉱炉の中へ投げ込まれた

旋風と熱気と断末魔の苦悶と没自我の中で生れた儘の俺達は俺達を失った残滓を捨てた洗練された

鉱石は銑鉄になった俺達は戦線に召集された

そこで益々鍛われて行った

銑鉄は鋼鉄になった俺達は前衛闘士になったのだ

最早化学の如な魔術でも俺達を変ずる事は出来ない

俺達は何よりも強い 何よりも固い

俺達は何よりも必要だ 俺達は現代が要求する鋼鉄だ 革命的共産主義者だ

俺達は弾丸になって敵の腹の中に飛び込む

俺達は刃物になって切りつける。敵の生命のとどめをさす

俺達は輝かしい光明の彼岸迄レールを架ける

俺達は機関車になって驀進する

俺達は一人一人が柱になり桁になり各々の材料になり鉄筋建築の国家を創り上げて行く

暴風雨も火焔もつなみも俺達を破壊する事は出来ない

俺達は輝かしい主義者だ 俺達は何より固い鉄鋼だ。

(『文芸戦線』一九二九年十一月号に今村桓夫名で発表『今野大力・今村恒夫詩集』改訂版を底本)

完

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