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TORENDIA

東洋学人を懐う

本文約3,500字 ・ 読了時間 約8分

あらすじ(AIが作成しました)

小野梓は、大隈重信の政治活動において参謀や秘書として献身的に支えた盟友である。二人は藩閥政治を打破し、憲法に基づく政治を目指して改進党を組織し、第二の維新実現を志す。さらに政治法律に精通した国民を育てるべく東京専門学校を創立するなど、教育や言論事業にも尽力した。本書は大隈が、類まれな才気と志を持ちながら若くして世を去った小野の功績を回顧し、その教育的理念や立憲政治への精神が、のちの社会においてどのように継承され発展したかを綴る。

大隈重信

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🎧 東洋学人を懐う / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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新智識を要する時に旧思想の人  小野梓君は、我輩の最も大切な友人の一人であって、年齢よりいえば我輩の後輩であった。小野君は勇気勃々たる青年であって欧米の新智識を有し、我輩の如きも学問の上に於て君の教えを受けたことも尠なくなかった。当時政治の局に当りし人々は皆旧思想を有するもののみで、爾かもその企つるところの事業はことごとく皆新智識を要する事業のみであった。小野君はこの間にありて吾人に偉大なる助力を与えたのである。

秘書となり参謀となって働いた  抑々我輩が小野君と相識ったのは、同君の義兄たる小野義真君の紹介によったので、小野義真君は当時大蔵省に勤め我輩の配下であった。当時の大蔵省は今の大蔵省とその組織を異にして、内務、逓信、大蔵の三省が合併していたのである。その時分義真君が我輩に向って言うよう、私の義弟に小野梓という者がありまして、今は英国に留学しております。年は若いがなかなか使える人物と思いますから、一度逢ってみて下さいとのことであった。それから間もなく小野梓君が帰朝したから、早速逢ってみると、義兄の肥満にして豪放なるに反し体格も小さく肉も痩せて、むしろ豪傑肌の人間とは外見は違っているが、俊傑たることは一見その面容に表れている。当時の官省は旧思想の人物を以て充たされていたから、新智識を有するものを欲することは大旱に雲霓もただならずである。そこで早速我輩の部下に任用したが、果して学問の造詣深きのみならず経綸の才があって、種々の方面に我輩の参謀となり秘書となって輔佐してくれた。もし何事か為す場合に、我輩一策を建つれば直ちにこれに骨を接ぎ足し肉を付け、そしてちゃんと形を整えて提供し、その案は往々我輩の考うる以上のものがあった。

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