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TORENDIA

途中で

本文約370字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

白粉と紅で装い誇らしげに歩く女とすれ違い、洗いざらしの浴衣を着た自分と対比させながら、みすぼらしい私たちが何をしでかすかを見ていろと胸のうちで挑む中野鈴子の詩。

中野鈴子

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🎧 途中で / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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わたしは途中で一人の女とすれちがった

女のかおは白粉と紅で白く赤く美しかった

背が高くふっくら円かった

年は二十三四

そして藤色チリメンの長袖

厚いフェルト草履の大股でトットッと歩いて行った

それは大変に自慢そうで

からだ全体が得意で一ぱいのようだった

わたしは洗いざらしの浴衣を着て

青じけた顔をうつむけて通りすぎた

わたしは顔をうつむけて通りすぎた

そうしてわたしは振りかえった

振りかえった時

わたしの胸はわくわくとこみ上げた

いくらでも威張りなさい

いくらでもおけつを振りなさい

あなたがそうしてじゃらじゃらしている間に

わたしたちが何をしようとしているか

何処に向かって着々としているか

高慢ちきな娘よ

この陽に焼けたゆがんだ顔で

みすぼらしいわたしたちが何をしでかすか

何をしでかすか

振りかえった時

わたしの胸はわくわくとこみ上げた

わたしの胸は色あせた浴衣の中で焼けた

完

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