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TORENDIA

ある日

本文約210字 ・ 読了時間 約1分

※本文が短いため「あらすじ」は省略いたします。

中野鈴子

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🎧 ある日 / 朗読音声: VOICEVOX:九州そら

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ある日

市電ののりかえで待っていると

一人の女の人がやってきた

洋服も帽子も見たこともないような古い型で

汚れて穴もあいている

断髪の毛は赤ちゃけ

木綿靴下の足がすりこぎのように弾力がない

電車がきて

彼女はわたしの前に向かい合った

健康でない

むしろやつれた細面のかお

けれども

目は

生き生きとして

ひとところを見ていた

彼女はどんな過去を持っているのだろう

風呂敷き包みをきちんとかかえ

どんな仕事をしているんだろう

亭主や子供があるんだろうか

完

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