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TORENDIA

ふたりのおばさん

本文約4,800字 ・ 読了時間 約10分

あらすじ(AIが作成しました)

リョウヘイは、子どもの自分にやさしく接してくれる近所の二人の女性との交流を振り返る。大工の妻である一人のおばさんの家で、崖から引いた清水でカニを捕まえたり、焼いたカキモチを食べたりして過ごした日々。もう一人、向かいの指物屋で働くおばさんからは、針の神さまや敷居の神についての教えを受け、母親から叱られるときにはいつも庇われた。二人の女性との穏やかな日常と、やがて彼女たちが姿を消した記憶を描く。

室生犀星

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🎧 ふたりのおばさん / 朗読音声: VOICEVOX:もち子さん

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一 カニと機械

子どものくせにどうしてタカダのおばさんの家に、たびたび遊びに行ったかといえば、それはおばさんが話しぶりもやさしく子どものいやがるようなことをいわないからであった。子どものいやがることをいうおばさんは、いつもきまって意見がましくつべこべとしかるような調子で物をいうからである。タカダのおばさんの家はダイクさんだった。ダイクさんだったから坂の上に家を建てて住んでいたが、その家は妙な家で、坂の上であるから二階が普通の家のように、道路からすぐはいられる土間になっていたが、中にはいると階下が崖をえぐり抜いてできあがっていた。ちょっと見ると、ヒラヤであるが、実際は二階であった。

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