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TORENDIA

古街

本文約200字 ・ 読了時間 約1分

※本文が短いため「あらすじ」は省略いたします。

漢那浪笛

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🎧 古街 / 朗読音声: VOICEVOX:雨晴はう

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黄昏時を四五分すぎたあと、

薄闇を縫ふて、紅い々々燈の華が、

冬咲きの仏相花のやうにちらつく。

昔の栄華を夢見る古るい街、

傾むいた軒を並べて、

底深く静まりかへる。

蔦の生へた石垣からは、

亡びの色調を帯びた虫の歌。また、

たく/″\と流れる溝のなげかひ。

私は古るい街の巷に迷ひこんだ、

何処かへ逃げ道を見出さうとした、

古るい街は逃すまいと抱きつく。

私と亡びゆく古るい街、

その間に永い哀情が横たへ、

深かい/\闇に沈んでゆく。

完

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