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TORENDIA

婦人読者よ通信員になれ

本文約1,500字 ・ 読了時間 約3分

あらすじ(AIが作成しました)

文学新聞のわずかな女性通信員の現状を指摘し、工場や農村で搾取と闘う女性たちが自らの体験をペンで伝える重要性を説く。ソヴェト同盟における女性通信員の活動を紹介し、帝国主義戦争や労働環境の悪化という厳しい現実の中で、メーデーに向けて労働者階級としての団結を呼びかける。そして、女性たちが読者の枠を超え、自ら通信員として現場の声を報告し、さらに多くの書き手を育成する役割を担うべきだと訴える。

宮本百合子

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🎧 婦人読者よ通信員になれ / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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文学新聞には現在二百六七十人ばかりの通信員がいます。そのうち婦人の通信員は九人です。みなさん、これは実に少いと思いませんか。

日本にはおよそ九十万人の工場に働いている婦人がいます。工場での首キリ反対、賃下げ反対に立ってストライキした婦人労働者は五万人もいるし、農村で地主との闘いに勇ましく闘う婦人の数も決してわずかではない。そういうプロレタリア、農民の婦人たちの生活はプロレタリア、農民の婦人のペンによってこそ最もよく伝えられるはずなのです。

私がソヴェト同盟にいた時分のこと、ある日「赤い糸」という紡績工場を見学に行って、元気な女工さんたちとしゃべっていたら、二十ばかりの一人の女工さんが、鉛筆と手帖をもって大いそぎでやって来て、「私はここにいる婦人通信員です。日本の女のひとが工場へ来たのは珍らしいから、それを書きたいと思います」というのです。ソヴェト同盟の働く婦人たちの暮しぶりを見てどう思うか、日本の婦人たちはどう暮しているか、こまごまときいて手帖へ書いていましたが、あくる朝『労働者新聞』を見たら、それがちゃんと載っていました。ソヴェト同盟のあらゆる工場や農場には十万人もの通信員がいて、こうした婦人通信員はその何割かをしめ、何千人といるのです。

われわれはサークルの中からどしどし婦人通信員を送り出さねばなりません。工場や農村で実際に働き、ブルジョア、地主の搾取と闘いながら、その体験を文学の形にあらわすところにこそ婦人通信員のねうちと力はあるのです。

今年もまたメーデーが近づきましたが、この頃は一体どうでしょう。戦争になれば景気がよくなるとブルジョアどもは吹き立てるが、失業者は現にふえる一方、賃銀は物価騰貴で三、四割減ったも同然です。農村では肥料を買う金さえない。

製糸女工さんの賃銀は日に十二銭です。ガスよけマスク、飛行機、爆弾、そういうものを拵えてしこたま儲けている工場がどんなひとの使いようをするかといえば、臨時雇いで、しかも給料のやすいおとなしい女ばかりを多く雇う。一日十一時間半も働かす。

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