成長が生んだ私の恋愛破綻
本文約10,100字 ・ 読了時間 約21分
あらすじ(AIが作成しました)
若くして結婚した著者が、夫との生活を通じて自身の成長と人間としての独立を求める過程を綴る。当初は夫からの導きに感謝しつつも、個人の自由や思想を重視する中で、互いの性格の激しい相違と夫のエゴイズムが露わになる。やがて自身の意思で自立の道を模索する著者は、結婚生活の破綻という苦い経験を教訓として、男女間においても互いの自由と個を尊重すること、そして理知的な意志を持つことの重要性を論じる。
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自分の信ずる事の出来る唯一のものは、やはり自分自身より他にはありません。自分以外の本当に唯一な人と思う人さえ本当にはいっしょに融け合う事はむずかしいのです。
自分の本当の心持――それもなかなか他人には充分に話せるものではありません。どれほど上手に話しても、どれほど多くの言葉を費しても、話すほど損をしたような気持になる事があります。
私の過去の生活――私はそれを他人に話そうとは思いません。私は過去のある時代に、かなりよく自分の生活を人に話しました。それも本当に理解のある親しいと信じた人に。けれども、私が大事な場合に立ったときに、私の話した事だけは理解もし、信じもしてくれましたが、私が話せないそして切ない事にはちっとも真実にふれてはくれませんでした。そして私が話さない事から理解はやぶれてアベコベに反感に代りました。私は他人の理解というもののアテにならぬ事をつくづくさとりました。
その友達は、私に話す事を求めました。しかしそのときには彼女はもう私にかなりな反感を持っていました。他人から注がれた心持に動かされていました。理解の勝れた友達は、私が委細の心持や事情を書けば理解をしてくれる事は私も信じてはいましたが、しかし私はもう話す勇気はありませんでした。そしてそのとき以来、私は自分の事を他人に話すのは止めにしようと思いました。
私はここに私の過去の事を話そうとは思いません。相変わらず私は自分がこの上侮辱される事は辛抱が出来ないのですから。それで、ただ私が過去の破れた結婚生活から受けた教訓だけをお話ししようと考えています。
私の最初の自ら進んでした結婚は破れました。それは私にはずいぶん苦い経験です。しかし、この破滅が何から来たかと考えるとき、私はいつも自分に感謝しています。それはただ、私自身の正しい成長の故だといえるからです。そしてこの結婚について自らを責めなければならぬ点は、私があんまり早く結婚生活にはいったからだという事のみです。結婚生活に対する適確な何の考慮をする事も出来ないような若い時に結婚をしたという過失のみです。