本文へ移動
TORENDIA

東西交通史上より観たる日本の開発

本文約19,500字 ・ 読了時間 約39分

あらすじ(AIが作成しました)

日本の建国以来の発展過程を東西交通史の観点から論じる。海外の新文化や知識を積極的に摂取する一方で、それらを日本の国体と調和させて融合させる「和魂漢才」あるいは「和魂洋才」の精神が、日本が絶えず発展し優勝の地位を維持してきた要因であると説く。唐からの仏教や暦学の導入事例、マルコ・ポーロによる日本紹介、鉄砲伝来などの歴史を振り返り、先人の熱意と苦心を学ぶことの重要性を説く講演の記録である。

桑原隲藏

🎧 まだ音声版はありません

リクエストが集まると、作家に音声化の需要が伝わります。

💰 この本を応援する(投げ銭)

1 / 30

私の講演は「東西交通史上より觀たる日本の開發」といふ題目である。他の講師方の講演題目は、日本の開國の當時、若くは開國以後に關することが多いが、私の講演は寧ろ開國以前に關するもので、我が日本が開國に至るまでに、いかなる風にして、世界に知られて行つたかといふことを、主として御話いたしたいと思ふ。

抑我が日本は建國以來既に約二千六百年を經て、隨分世界の舊國の一として知られてゐるのであるが、單に舊いといふだけでは、日本の誇にはならない。舊いは舊いが併しまた同時に新しいことが、實に日本の誇るべき點であらうと思ふ。日本は建國以來約二千六百年といふ長い年月を閲しつつ、その間絶えず發展進歩を續けて來た、實に新しい國である。この點が日本の特色である。舊い國は兔角或る時期に於いて、國運が停滯するとか、或は老衰するといふことを免れないのであるが、獨り我が日本のみが、絶えず發展進歩を續け得た所以は、何に因るかといへば、それは日本國民が外國と觸接して、絶えずその新しい文化、新しい知識を攝取していつたといふことに歸するのである。

桑原隲藏の他の作品

同じジャンルの朗読つきの本