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TORENDIA

考城隍

本文約1,500字 ・ 読了時間 約4分

あらすじ(AIが作成しました)

村の給費生である宋公は、ある日役人に誘われ、見知らぬ城郭の壮麗な宮殿で試験を受ける。そこで神々から河南の城隍神への任官を告げられるが、高齢の母を養うため猶予を願い出る。天界は宋公の孝心を聞き入れ、九年後に赴任する約束で一旦現世へ帰還させる。宋公は三日ぶりに蘇生し、約束の九年が過ぎた後、母の葬儀を終えて再び冥界へと旅立つまでの不思議な体験を綴る物語である。

蒲松齢

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🎧 考城隍 / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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予(聊斎志異の著者、蒲松齢)の姉の夫の祖父に宋公、諱をといった者があった。それは村の給費生であったが、ある日病気で寝ていると、役人が牒を持ち、額に白毛のある馬を牽いて来て、

「どうか試験にいってくださるように。」

といった。宋公は、

「まだ試験の時期じゃない。何の試験をするのだ。」

といって承知しなかった。役人はそれには返事をせずに、ただどうかいってくれというので、しかたなしに病をおして馬に乗ってついていった。

その路はまだ一度も通ったことのない路であった。そして、ある城郭へいったが、そこは帝王のいる都のようであった。

しばらくして宋公は、唯ある役所へいった。そこは壮麗な宮殿で、上に十人あまりの役人がいたが、何人ということは解らなかった。ただその中の関帝の関羽だけは知ることができた。

簷の下に二組の几と腰掛を設けて、その一方の几には一人の秀才が腰をかけていた。そこで宋公もその一方の几にいって秀才と肩を並べて腰をかけた。几の上にはそれぞれ筆と紙とが置いてあった。

と、俄に試験の題を書いた紙がひらひらと飛んで来た。見ると「一人二人、有レ心無レ心」という八字が書いてあった。そこで二人はそれぞれ、その題によって文章を作って殿上へさしだした。宋公の書いた文章の中には「心有りて善を為す、善と雖も賞せず。心無くして悪を為す、悪と雖も罰せず」という句があった。殿上にいた諸神はそれを見て褒めあった。

そこで宋公は殿上に呼ばれて、

「河南の方に城の隍の神が欠けている。その方がこの職に適任であるから、赴任するがいい。」

という上諭があった。宋公はそこで自分は冥官に呼ばれているということを悟った。で、頭を地にすりつけて泣きながらいった。

「寵命を辱うしたからには、どうして辞退いたしましょう。ただ私には七十になる老母があって、他に養う人がありません。どうか老母が天年を終るまで、お許しを願います。」

上の方にいた帝王の像をした者がいった。

「それでは、老母の寿籍を調べてみよ。」

そこで鬚の長い役人が帳薄を持って来て紙をめくって、

「人間世界の寿命がまだ九年あります。」

といった。そして、ちょっと言葉のきれた時、関帝がいった。

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