あめくん
本文約730字 ・ 読了時間 約2分
あらすじ(AIが作成しました)
小さな音をさせてやってきたあめくんは、出会う自動車や馬を次々と濡らして喜ぶ。雨具を着た男の子を濡らそうと力を込めて降り注ぐが、どうしても濡らすことができない。あめくんは後を追い、男の子の家の窓を叩く。家の中にいた男の子と小さな女の子にあいさつをされたあめくんは、機嫌を直して屋根の上で静かに歌を歌う。夜が明けると、遠くの東の方へと去っていく様子を描く。
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「シト シト シト シト」
と ちいさな おとをさせて あめくんが やつてきました。
「スル スル スル」
とじどうしやが はしつてきましたが、あめくんに であふと すつかり ぬれてしまひました。
「パカ パカ パカ」
と おうまが かけてきましたが、やつぱり あめくんに であふと びつしより ぬれてしまひました。
「おもしろい おもしろい」
と あめくんは おほよろこびで、こんどは すこし おほきな おとで ふりはじめました。
「ビチヤ ビチヤ ビチヤ ビチヤ」
すると こんどは おとこのこが あまがつぱをきて かさをさして、やつてきました。
あめくんは かさと あまがつぱのために どうしても そのおとこのこを ぬらすことができません。
「ザア ザア ザア」
おこつた あめくんは、ちからいつぱい ふりましたが、おとこのこは へいきで あるいてゆきます。
「ザア ザア ザア」
あめくんが あとをついてゆくと、おとこのこは うちのなかへ はいつてしまひました。
「おかあさん、ひどいあめですよ」
と おとこのこ の こゑが きこえました。
「ピチヤリ ピチヤリ ピチヤリ」
と あめくんは ガラスまどを たたきました。
あまがつぱを ぬいだ おとこのこ と ちひさな おんなのこが ガラスまどの ところへきて いひました。
「あめくん、こんにちは」
おこつてゐる あめくんは へんじをしないで ただガラスまどを たたきました。
「ピチヤリ ピチヤリ ピチヤリ」
「こんにちは。ごくらうさま。きみはどこからきたの」
と おとこのこが いひました。
「とほい にしのはうから。ピチヤリ ピチヤリ」
と あめくんが こたへました。
「ごきげんよう。おやすみなさい」
と ちひさなおんなのこが いひました。
あめくんは きげんが なほつたので
「おやすみ」
と いつて、やねのうへで、あさまで
「シト シト ピチヤ ピチヤ」
と しづかに うたを うたつて、あさになると とほくのひがしのはうに いつてしまひました。
完