TRENDIA CLASSIC
家を持つといふ
こと
柳田國男
1 / 10
自然と人生と、二つは向き/\に進み、又時としては抗立相剋せんとするものゝ如く思ふ人が、此頃多くなつたやうに感じられる。如何なる世が来ても草木は依然として美しく、うたゝ国破れて山河在りの句が口ずさまるゝのみならず、或はほゝゑんでこの世上の悩みを、視て居るのでは無いかと思ふやうな折も有る為に、人はたゞ何と無くそんな気になるのかも知らぬが、又一つには近頃やゝ久しい間、人生を自然の現象の片端と観ずる練修を、我々が怠つて居たといふことも気づかれるのである。
如何なる生活が自然のまゝ、おのづからなる在り方といふべきかについては、をかしい程さま/″\な考へ様が今まではあつて、それを一つに決するのが煩はしさに、寧ろ我々はこの問題を避けようともして居た。しかし静かに見て来ると、自然そのものも亦成長して居る。時と内外の力のかねあひに由つて、変るべきものは変らずには居なかつた。強ひて其以前の状態に復らうとすることが、自然の道で無いことは是だけでもわかるのである。境涯経歴の全く異なるものゝ中に、手本の無いことも始めから知れて居る。何が我々のおのづからであつたかといふことは、やはり辛苦して是から捜し出すの外は無いやうである。
柳田國男の他の作品
TRENDIA CLASSIC
耳たぶの穴の一
例
柳田國男
耳たぶの穴の一例
柳田國男 ・ 約1分
TRENDIA CLASSIC
アテヌキという
地名
柳田國男
アテヌキという地名
柳田國男
TRENDIA CLASSIC
伊豆大島の話
柳田國男
伊豆大島の話
柳田國男
TRENDIA CLASSIC
おばけの声
柳田國男
おばけの声
柳田國男
TRENDIA CLASSIC
親方子方
柳田國男
親方子方
柳田國男
TRENDIA CLASSIC
垣内の話
柳田國男
垣内の話
柳田國男
TRENDIA CLASSIC
潟に關する聯想
柳田國男
潟に關する聯想
柳田國男
TRENDIA CLASSIC
かはたれ時
柳田國男
かはたれ時
柳田國男
TRENDIA CLASSIC
狐の嫁取といふ
こと
柳田國男
狐の嫁取といふこと
柳田國男
TRENDIA CLASSIC
幻覚の実験
柳田國男
幻覚の実験
柳田國男
TRENDIA CLASSIC
祭禮名彙と其分
類
柳田國男
祭禮名彙と其分類
柳田國男
TRENDIA CLASSIC
私生兒のこと
柳田國男
私生兒のこと
柳田國男